今回からモダン・デザインの父と呼ばれ19世紀以降、様々な人々に 影響を与えたウィリアム・モリスの事を紹介したいと思います。
溜息の出るような装飾を紡ぎだすデザイナー、桂冠詩人にも推された 当代随一の詩人、愛する事を敬愛する友人に奪われた悲しい男 社会変革を夢想する熱烈なる社会主義者-様々な顔を持つウィリアム・モリス 彼はいったいどんな男だったのでしょうか?…
W.モリスは1834年3月24日ロンドン郊外エセックス州ウォルサムストウに 生まれました。証券仲買人の父を持ち幸福な中流家庭に育ちました。 そこは緑の森、豊かな土地で幼いモリスには恰好の遊び場でした。 そんな環境の中で7歳までにはウォルター・スコットの作品を全部読破したと いいます。13歳でウィルトシャーのパブリックスクールに入学。 その周辺は古代遺跡や中世の修道院が数多く点在しそれらに親しむことで、 モリスは過去の文化遺産に対する畏敬の念を育んでいきます。 当初聖職者を志していたモリスは1853年オックスフォードに入学すると、 その熱気も醒めてしまい代わりにモリスを燃えたたせたのは「芸術」でした。 とりわけ美術評論家のジョン・ラスキンは最も影響を与えた人物でした。 1855年北フランスにジョーン・バーズンと共に旅したモリスは芸術家の道へと 進むことを決意します。
- W.モリス、デザイナーとしての第一歩です。 さあデザイナー、モリスの誕生です。来月も楽しみにして下さいね! |