今回はモリスの恋と結婚です。
一体どんな風にプロボーズしたのでしょうね。
モリス、ロセッティ達はジェーンに出会うとさっそく絵のモデルになってくれるように依頼します。ジェーン18歳の時でした。
ジェーンは背が高く、骨太で、眉は太く濃く、浅黒い肌、波うつ豊かなブルネットの髪、長くがっしりした首は「塔のようだ」とも形容されています、彼女のエキゾチックな美貌は画家ロセッティをいたく刺激しました。そんな中モリスはジェーンにプロポーズします、、その理由はロセッティに勤められたとか、美しい女性を不遇な境遇から救い出すのだとか諸説いろいろあります。でもきっとジェーンの美しさに惹かれたというのが一番じゃないでしょうか、、ただモリスという男は女性と話すという事が得意ではなかったから一体どんな具合にプロボーズしたのでしょうか?
ジェーンを描いた絵の裏側に「君を描くことはできないけど君を愛することはできる」という言葉が残っています。だいたいモリスは女性と喋るのも大工を相手に喋るのとかわらなかったといいますからジェーンの方にしてもモリスのプロボーズを受けるには何か
よほどの理由があったかもしれません。
彼女は後年その事について語っていますが、又のお楽しみにしましょう。
という事で1859年4月26日婚約から1年余りでジェーン・バーデンと結婚することになるのです。
美しい妻を迎えたモリスは美しい新居を建てます、、その家は赤い煉瓦と,屋根瓦にちなんで「レッド・ハウス」と呼ぱれました。友人の建築家フィリップ・ウェッブに設計を依頼しモリスも加わりバーンジョーンズら友人たちが総出で内装に協力しました。
週末には新妻ジェーンも壁掛けなどを製作し親しい友人たちがやってきては賑やかな時を過ごしました。誰もが若く悩みらしい悩みもなくさぞかし幸福な時間を送ったと,思います。その経験が発展してモリスは友人たちと美しい室内装飾をつくろうという話が生まれます。後の「マーシャル・フォークナ商会」が誕生です。こうしてモリスは本格的に仕事に打ち込む事になるんですね。
今回は「レッド・ハウス」について少しお話します。レッド・ハウスは今でも現存しており、1952年以来この家に.暮らす建築家のオーランビー夫妻は今なお機能的で「住み心地の良い」生活を楽しんでいます。窓はステンドグラスがはめ込まれ,家具やタイルはモリス自身がデザインをしました。煉瓦を装飾的に用いた内装は当時としては新鮮で今でも古さを感じさせません.そして植物を愛したモリスは庭を花々で埋め、それらは彼の壁紙のデザインのヒントになりました.広い家の中ではかくれんぼをしたりピアノを囲んでイギリスの昔の歌を歌ったり花咲き乱れる庭ではボウリングをしたり・…
「レッド・ハウス」はわたしたちにとっても夢のスィートホームなのです。
2005年が始まりました。そこで私達は世界の中で気になる人の言葉を紹介したいと思います。その人とはターシャ・テユーダです。
彼女は自著「思うとおりに歩めぱいいのよ」の中でこう言っています。
「家族でおもしろ半分に「スティール・ウォーター教」という宗教を作りました。
「スティール・ウォーター(じっと動かない水)」と名づけたのは、ストレスのない平安な生活を信奉するという謂。
スティール・ウォーター教徒は生活を楽しみます。重荷にしてはいけません。第一の戒律はフラ・ジョバンニの言葉「世界の中の憂鬱は影に過ぎない。その後ろ、手の届くところに喜びがある。喜ぴをつかみなさい」そしてこう続けます。
「楽しいことは、それを楽しみに待つ喜びも大きいものです。楽しい行事は、その日が来るのを楽しみに考え、その日が来たら思う存分楽しみましょう。そして、その楽しみをできるだけ長引かせましょう」とどうですか?私達も「スティール・ウォーター教徒」になって人生をもっと楽しんでみませんか。
ターシャは言っています「人生は短いのだから」
ターシャ・テユーダ(1915〜)
アメリカを代表する絵本作家・バーモント州の山中でほとんど自給自足の生活を営みながらガーデニングや絵本の創作をしている。
ターシヤの絵本
「輝きの季節」・「喜びの泉」・「コーギビルの村まつり」他多数
ターシャの本
「暖炉の火のそぱで」・「小径の向こうの家」他多数
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